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電報を一通ずつ

1913〜1916年の電報の読み。数字の電信符号、「Hong Kong」の数字置換、圧縮符号、文密(G0・Y0)を扱う。未刊電報1913〜1916年のロットは日付順、他の系列は方式別・日付順に並べる。各項目で転写、解読、読みの提案を区別する。英語の暗号電報はRosamondeを参照。 未解読の1917年6月電はページ末尾に示す。

このページの読み方

各項目は用紙から読んだ記号、電信符号、漢字を区別する。圧縮符号と文密では二音節で四桁、Hong Kongでは一字母で一桁を表す。数字の電報は公開の電信符号を直接用いる。原稿の区切りが分かる場合は保持し、それ以外は比較のため十字ずつに組むが、符号の境界とは限らない。

表示番号はJACARのコマ番号で、同一コマの複数の用紙は字母で区別する。新ロットで別記するPDFのページ番号とは異なることがある。未刊ロットは日付順、他の系列は方式別に日付・記載時刻順とする。文密17本文は22枚の用紙からなる。G0が7枚、Y0が15枚を合わせた10本文である。

報 確実:この種の文章で予想される字 粤 稀だが確認済み(用紙の日付と一致、画像で再確認した語、人名・住所、異体字) 睟 疑わしい:この位置にはありそうにない字 · 判読不能、または表にない音節

「確実」とは、言語モデルにとってもっともらしく、前後と矛盾しないという意味で、一文字ずつの正しさを保証するものではない。「疑わしい」字が正しいこともある(固有名詞、稀な専門用語)。あくまで合図であって、判定ではない。

誤りはどこから来るか

送信者の原文から私たちの読みまでに、記号には次の三種類の誤りが生じうる。

  1. モールス送信。文字は点と線で伝わる。符号が一つ欠ける、増える、入れ替わると文字が変わる。e(·)が i(··)に、a(·−)が e(·)や w(·−−)になる、など。
  2. 日本側の筆写。職員は自分には意味のない語を手で書き写す。その筆跡では一部の文字が紛らわしい:g/q、x/d、u/n、a/o、k/h、f/b……(調査中に画像上で記録した組)。
  3. 私たちの読み。110年後、同じ混同がスキャン画像の上でもう一度起こる。

代案を計算する場合、表に適合する一字母違いを試し、言語モデルの尤度の増分で並べる。これは手掛かりであって訂正ではない。全ロットで計算するわけではなく、採用した提案や整列は別記し、用紙の転写は変更しない。

方法を裏付ける例

0416b号電報(7月19日)は、意味のない符号 4210 で終わる。同じ日にもう一つの系統で送られた双子の0416aは「伸皓」(伸、十九日)で終わる。一文字の誤りを探すと、まさに xefa が xifa になっていることが見つかる。モールスの誤り(· が ·· に)としても、筆写の混同(i/e)としてもありうる。訂正すると「皓」が無理なく読める。

逆に、0386号電報は「卄」(二十)で終わるが、用紙には6月30日とある。「卅」(三十)にするには p を n に変える必要があり、これは一符号のモールス誤りでも、記録された筆写の混同でもない。食い違いは説明がつかないままである。

読みやすい版と、その限界

各電報の下に、読みやすい版を示す。解読文に句読点を付け、ありそうにない字の一部を、本来意図されたと考える字に置き換えたものである。置き換えはそれぞれ三種類の根拠を突き合わせている。文の意味(電報の定型句:乞速電催、甚感、盼復……)、文脈(ほかの電報、既知の事実、電文の構造、日付の慣例)、そして文字の近さ、つまり何文字変える必要があり、その変化がモールスの誤りや筆写の混同で説明できるかである。

誠 有力:一文字違い、意味が格段に通るか外部の証拠がある 君 可能性あり:二文字違い、または手がかりが一つだけ 襯 疑わしいまま、復元せず

字にカーソルを合わせると、解読された元の字、変えた文字、理由が表示される。たとえば0406の「段無組織內閣之誕意」は意味をなさないが、「之誠意」(誠意)なら一文字違い(a が u に、モールスで · − が ·· −)である。同じ文で「放廈」は「政府」になり、いずれも一文字違いである。

画像での確認状況。提案した字母が画像に見える場合、元の字母を維持する場合、未決の場合を区別する。ブラインドか記入済み転写の校正かはロットの紹介に示す。もっともらしい提案だけでは確認済みとしない。鍵の留出検証用の0406は対象を絞った再読に用いない。

限界

  • これは私たち(Brice Dudout と Claude)が意味から立てた読みの提案であり、用紙と一つずつ照合したものではない。解読文そのものは一切変えていない。
  • 電報の漢文はきわめて簡潔で、同じくらいもっともらしい復元がいくつもありうる。ここでは一つだけを示す。
  • 一文字の誤りは多くのことを「説明」してしまう。26文字・4位置で、一つの符号には数十の「隣人」がある。近さが論拠になるのは、意味と文脈が同じ方向を指すときだけである。
  • 各電報に示す尤度の増分は必ず上がる。もっともらしい字を選んだのだから当然で、指標であって証明ではない。
  • 文密では12字が疑問または判読不能で、読みの提案がない。一部の箇所(0386、0406の末尾、0498の冒頭)は復元してもなお不明である。

1913〜1916年の未刊電報

管見の限り未刊の電報50通:1913〜1914年11通、1916年4月39通。日本の「特定人ノ発受郵便物取調」の写し、JACAR B03050087300〜87500・B03050088500〜88600。本調査では未検討だった巻である。Claudeの読みにBrice Dudoutによる記入済み転写の校正を適用した(ブラインドではない)。本ロットでは「Sixteenth」「Seventeenth」「Hsuweilin」「Hong Kong」の4表を新たに展示する。他の表は既存のもの(公表済みの表、史料と出所)。未確定の人物は同定しない。4月の未解読6通と1914年の不確かな3件は掲載しない。

部分的な読みを確定した全文とは扱わない。疑わしい字には印を付け、試訳で欠文を埋めない。4月14日・21日の重複語はBriceが画像で確認し、そのまま残した。校正済み転写を全文示す。升目の「?」はソルバーが整列のために補った、画像未確認の字母であり、削除も記録する。整列前の直接解読に続けて句読点付きの読みを示し、採用した提案にも印を残す。

電報50通、符号1635個。疑問386個、判読不能5個、提案6個。